投資に必要な知識

【投資初心者】日本株に影響力のある外国人投資家はどんな業種が好きなの?

こんにちは、Centです。

今回は、日本株に影響力のある外国人投資家がどんな株を好み、どんな株を嫌悪するのかまとめていこうと思います。

こんなにも影響力があるのに、外国人投資家の好き嫌いを知らない人が多く、まてめているサイトもなかったので、書いていこうと思います。

外国人投資家の、日本株における売買の割合は全体の60%にもなるといわれています。

ちなみに日本の個人投資家は、売買全体の20%と言われていて、その存在の大きさがわかります。

だから、この人たちの好みがわからなければ株式投資を有利に進めていくことができなくなってしまうのです。

今日は、外国人投資家について学び、株式投資を少しでも有利に進めていきましょう。


日本株保有率は約30%

外国人投資家の株式保有率は、東京証券取引所が年に一度の「株式分布状況調査」で知ることができます。

金額をもとにみてみると、外国人投資家の日本株保有比率は、1990年度の4.7%から、ピークが2014年度末に31.7%に高まり、2015年に29.8%に低下し、2017年度には30.1%にまで回復しました。


金額以外では?

株数をもとに保有割合をみていきましょう。

株数では、2017年度は26.6%と金額よりも低くなっています

これは、外国人投資家は時価総額の大きい大型株の保有比率が高いためです。


外国人投資家の保有比率が高い業種・低い業種

「株式分布状況調査」は、業種別の外国人投資家の保有比率も掲載していて、2017年度の保有比率の高い業種は、鉱業42.2%、電気機器39.7%、精密機器36.7%、と続きます。

一方で保有割合の低い業種は、水産・農林13.3%、空運業18.0%、パルプ・紙18.4%でした。

2017年度に、目立って保有比率が高まった業種は、石油・石炭製品で+5.8%増、保有比率が低下したのは、海運業で-4.5%でした。



この結果を深掘りしてみます

鉱業の外国人保有比率が高いのは、時価総額が大きい国際石油開発帝石の外国人保有比率が43%と非常に高くなっているのが理由です。

一方で、外国人保有比率が低い業種は、内需安定型の産業が多い傾向にあります。


外国人投資家は、成長率が低く、変化に乏しい業種はあまり好きではない

輸送機は電気自動車や、自動運転の開発で日本の出遅れ懸念から比率を下げていて、また不動産などは株主還元策への不満と、株価の低迷が続いているためだと考えられます。


覚えておくと便利な小技・小ネタ

銀行は、マイナス金利で銀行経営が苦しくなってきているうえに、株主還元も他の海外の大手銀行より大幅に見劣りするため、外国人投資家からのメガバンクへの関心はかなり低下してきています。

私も、銀行株や不動産株の動向はチェックしていますが、基本的に売買はしません。

小ネタ

銀行株と、不動産株は日本の内需を代表する業種だと考えられているので、アベノミクスへの評価が下がると、両方の業種とも外国人投資家から、売り込まれます

安倍政権の支持率が下がると、売られるので、注目しておいてください!



【番外編】配当利回り比較

  • 三菱UFJ銀行 4.33%
  • みずほ銀行 4.93%
  • 三井住友銀行 4.70%
  • HSBC 6.27%
  • 中国銀行 6.58%




海外投資家目線で買いたくない会社とは?

世界の粗鋼(そこう)生産に占める中国のシェアは5割を超え、日本はその8分の1に過ぎません

世界的にみて粗鋼といえば中国企業であり、JEFホールディングスや新日鉄住金が利益をあげても、外国人投資家からは評価がかなり低めです。

また、時価総額が1000億円以下の企業、ROEが一桁の企業に対する関心も低くなっています。

一般的に、ROEが10%未満の企業は株主価値を軽視しているとみなされ、投資対象外になります。

また、英語での情報開示がない企業を外国人投資家は嫌います

ROEとは?

自己資本利益率(ROE:Return on Equity)とは、自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の指標です。企業の収益性判断の指標として、また株式投資の指標として重要視されています。

ROEで何が分かる?

ROE(自己資本利益率)は、企業が自己資本をいかに効率的に運用して利益を生み出したかを表す指標です。株主の立場から見ると、自己資本利益率が高い会社は「自分が投資したお金を使って効率よく稼いでいる会社」であると見ることができます。

逆に、自己資本利益率が低い会社は「経営効率の悪い会社」であると判断され、投資家からのお金も集まりにくくなります。




まとめ

今回は、日本株に影響力のある外国人投資家はどんな業種が好きなの?というテーマで話をしてきました。

ROEが上昇傾向にあって、時価総額が大きくなり、英語情報の開示をしようという企業があれば、外国人投資家の投資対象になっていくでしょう。

個人投資家の強みとしては、中小型株を長期投資の視点で早めに仕込んでおけることです。

今回は結構マニアックな話になりましたが、外国人投資家の目線を知ることは、すごく重要なことです

こんな目線から、銘柄発掘してはいかがでしょうか?

今日も読んでいただいて、ありがとうございます。