こんにちは、セントです。
今回は、オプション取引における、特徴がある呼び名に関してと、SQや限月の確認、オプション取引における注意点などを話していきたいと思います。
株式投資とも、共通する部分もでてくると思うので、取引による独特な呼び方に関しては聞いたことがあるかもしれません。
またオプション取引をしたことが無い方には、難しそうなイメージがあると思いますが、注意点などを読んでオプション取引で安全に稼いでいきましょう。
それでは、今日もお付き合いください。
特徴ある取引の呼び方
株式投資をする場合には実際の現金で株を売買する場合、現物買い、現物売り、と言われますが、先物やオプション取引などでは、「差金決済取引」になるので、言いまわしにすごく特徴があります。
ちなみに、差金決済取引というのは、買った値段と売った値段の差額(損益)だけを受け渡しするという意味です。
新しく買いでポジションをもつことを「買いエントリー」または「新規買い」といいます。
逆に売りでポジションを持つことを「売りエントリー」または「新規売り」と呼ばれています。
また、ポジションを持っている場合になりますが、買いポジションを持っていてて決済をすることを「返済売り」または「売り返済」、「反対売買」といいます。
またその逆で、売りポジションを精算する場合、「返済買い」または「買い返済」、「反対売買」といいます。
まとめます。
買いから決済まで
新規買い→返済売り(反対売買)
売りから決済まで
新規売り→返済買い(反対売買)
SQとは?限月とは?
先物取引やオプション取引には「満期」がある
オプションには、「限月」「コールとプット」「権利行使価格」の3つの要素があります。
ここでは限月について、お話ししていこうと思います。
例えば株の場合、現物で株を買った場合、基本的には何年でも長期で保有していることができます。
すなわち、株式投資において現物で保有することに対しての期限は存在しません。
しかし、「日経225先物」や「オプション取引」を見てみると、保有できる期間が限られています。
いわゆる「SQ(スペシャル・クオーテーション)」と呼ばれる満期が用意されています。
じゃあなんでSQはあるのか?
SQは「特別清算指数」と呼ばれています。
では何のためにあるのか?
「これは大口の投資家が損をしないため」です。
どういうことかというと、大口の投資家が利益確定をしようとすると、売りの枚数が多いため、日経平均自体がどんどん値下がりをしてしまいます。
何十億円も利益が乗っていても、自分の売りによって日経平均が何百円も下げたらかなりの金額のロスになります。
そこで大口投資家たちは、満期日を決めて、その期日のときの値段ですべて決済できる仕組みを作ったわけです。
大口投資家達の要望により、限月やSQのルールが作られました。
限月とは
9月のSQの日に清算される先物を「日経225先物9月限」といいます
限月というのはその銘柄のSQ日に清算されることを指すので「この銘柄の限月は9月」ということになります。
日経225先物には「日経225先物ラージ」と「日経225先物ミニ」があります。
ラージのSQの日は、年に4回。
3月、6月、9月、12月です。
また、ミニのSQは、年に12回
すなわち毎月SQ日があります
ではオプションはと言うと、日経225オプションの銘柄名にも限月が表示されています。
ですので、9月限のコール2万円は、「9C200」と表示されます。
しかし日経225オプションには、ラージやミニの区別は存在しません。
そして日経225オプションのSQのタイミングは基本的には先物ミニと同じで年12回で毎月あるのです。
SQの日は毎月第二金曜日と決まってる
日本市場において、SQのヒというのは「毎月第二金曜日」と決まっています。
(米国市場は第3金曜日)
「その限月の先物やオプションを取引できるのは、SQ日の前日の大引けまで(毎月第2木曜日の15時15分まで)」
その大引けまでに手仕舞いをしなかったポジションは、翌日のSQ値の数字で強制的に清算されることになります。
SQ値の数字の計算は、毎月第二金曜日の朝に計算されます。
日経平均株価を細かく計算しその値段で、その限月のポジションおしすべて強制的に精算をすることになります。
注意点(重要)
SQ値と言うのは、第二金曜日の日経平均株価の始値とは全く別のものです。
そもそも計算方法が全く違います。
オプションを浅く勉強をした人が、この辺をわかっていない発言をしている人が結構います。
日本取引所グループのHPでは、しっかりとこのことについて明記されています。
Q:SQ日の日経平均株価の始値と日経225先物のSQ値(特別清算指数値)は、違うのですか?
A:日経平均株価は、指数構成銘柄(225銘柄)の株価ないし特別気配等を用い計算されます。したがって、仮に9時0分15秒時点において始値が付いていない銘柄があっても、その時点の特別気配値段を用いて算出されます。
これに対してSQ値(特別清算数値)は、指数構成銘柄(225銘柄)の始値を用いて算出される指数であり、各銘柄の始値がついてから算出されるので、それぞれの数値に差が出ることになります(ただし、終日値段がつかなかった場合には最終特別気配値段等を用いて算出します)。
SQを通過させると危険なのか?
先ほどお伝えしたように、もともとSQというものが「投資家が損をしないように作られた」とお話ししましたが、SQの清算を使っているのは、ほとんどが大口の投資家です。
大口の投資家というのは、かなり大量な枚数を清算しなくてはならないため、「SQ清算」使うことになります。
しかし、私たち個人投資家は、そのボリュームから比べたらすごく少ない量になりますので、「SQ清算」を使わずに反対売買をして手仕舞いをすることができるのです。
注意事項
ほとんどの、オプション取引の入門書には、SQで清算すると書かれていて、それはオブション取引入門者にとっては、勘違いしてしまうような内容です。
ほとんどの場合、利益確定をするために反対売買をするのは、SQ前です。
少なくとも、その取引で安全かつ安定的に稼いで行きたいと思うのであれば、SQの清算は使わないこと。
これが絶対条件になってきます。
理由
先ほどもお伝えした通り、大口投資家がSQ清算を使うわけですから、SQの週には値動きが激方しくなります。
結論から言うと「リスクがとても高いから」です。
SQの週に、大口投資家の思惑によって、日経225を構成する、値嵩株が急激に売られたり、下がってほしい大口投資家と、上がってほしい大口投資家がいわゆる、交戦状態になるわけです。
だから、調子よく利益が乗っていたら、その交戦状態に巻き込まれる前に利益を確定していくことが重要になるのです。
これは、よく見る光景です。
SQ値がかなり低いところから始まり、日経平均が一気に買われてプラスに転じるなど、すごい動きをすることがあります。
まとめ
今回は、オプション取引における危険なこと、注意点などをお話ししてきました。
こちらも今回は初級編ということで、「入門書などに書かれていることで気をつけなければいけないこと」などについてでした。
投資の本も、実際に自分が売買するようになると、ここが間違ってるじゃないか?本のとおりに売買したけれど、これは勘違いする書き方なんじゃないか?など結構出てくるものです。
もちろん、人によって投資のスタイルは変わっていきますが、注意しなくてはいけないことを、丁寧に書かれた本はすごく少ないです。
1億円儲かる、月に100万円など、本屋さんにはそそられるタイトルの本が、たくさん並んでいます。
しかし、良本と呼ばれるものはすごく少ないです。
1億円儲かるというのは、1億円損をするのと隣り合わせです。
あなたも、正しい知識を身につけて、安全に投資生活を豊かにしていきましょう。
今日も、ブログを読んでいただきありがとうございました。