こんにちは、セントです。
今回は、オプション価格(プレミアム)の価格を構成する、3つの要素、本質的価値、時間的価値、恐怖心のうちから、「恐怖心」について、話をしていこうと思います。
オプション取引を開始して、この恐怖心を理解しないで取引をすると、非常に危険な目にあってしまうでしょう。
それは、これから説明をしていく「Volatilityボラティリティー」の考え方です。
しかし、これも理解すれば何も難しいことではありません!
それでは、今日もお付き合いください!
ボラティリティVolatilityとは
それではいよいよ、ボラティリティーについて説明していきたいと思います。
ボラティリティーとは日本語に直訳すると「変動率」です。
基本的には暴落などで、恐怖心がおられるとこのボラティリティーが高くなるといわれています。
さらに株式取引や、FXなどで取引をしている人にとってはボラティリティは、参考程度に見ているという人が多いとおもいます。
しかし、オプションの場合は、このボラティリティーがオプションの値段(プレミアム)に、直接的に関係してくるので、観察する気合が違いますww
簡単に言えば、オプションの世界ではボラティリティーは、絶対に無視できない存在なのです。
そしてオプション取引では、株やFXとは全く異なった、ボラティリティーの指標が使われます。
それでは説明していきます。
インプライド・ボラティリティ(IV)と、ヒストリカル・ボラティリティ(HV)
IVとHV
もう一度おさらいしますが、ボラティリティというのは「変動率」のことです。
私たちが普段から、慣れている「日経平均株価の変動率」というのは、実はこのインプライド・ボラティリティではありません。
日経平均株価の変動率を表している指標というのは、HV(ヒストリカル・ボラティリティ)といいます。
詳しく説明すると、「日経平均株価の過去20日間の値動きを年率に直したもの」これをHVと呼びます。
現在の日経平均株価が2万円、HVが20%とすると、1年後の日経平均株価は、68.26%の確率で、2万円の±20%、すなわち、1万6,000円から、2万4,000円の間に収まる
簡単に言うと、HVというのは、「日経平均株価の過去の値動きから算出して数値化したもの」です。
それによって、この先のどのぐらい値動きがありそうか、大体把握できるわけです。
相場の話をしていると、「ボラティリティが高いとか」、「ボラがある」とかいいますが、これらはすべてHVのことです。
IVとは、なんなの?
私たちが普段使うボラティリティーという言葉は、ほとんどがHVの事だと説明しました。
しかし、オプション取引におけるボラティリティというのは、ほとんどがIVのことをさしています。
IVというのは、日経平均株価のHVとは異なり、実際の値動きから計算されます。
すなわち、オプションのプレミアムの動きから計算されるということです。
だから、IVの指標には、独特の特徴があります。
特徴について、深掘りします。
投資家たちの心理が反映される
家具やFXと同じように、コールオプションをたくさん買っている投資家は、日経平均株価が暴落すると慌ててしまいます。
そして日経225先物と組み合わせて、損失をカバーしようとしたり損失をカバーしようとしたり、コールオプションを売って、損失の限定をしたり、投げ売りしたり。
そしてそのオプションのプレミアムは、予想以上に大きく下落してしまうと、プレミアムの変動率がより大きなものとなります。
そして、IVも上昇するのです。
このように、大暴落などでトレーダーが恐怖心に襲われたときには、IVわHVよりも大きくなることがあるのです。
オプション取引の世界では、必ず覚えなくてはいけない知識です。
そして何よりも、オプション取引の面白さの1つです。
HVとIVの違いについて
HV
日経平均株価の過去のデータから変動率を数値化したもの
IV
オプション投資家の「恐怖心」を表したもの
この恐怖心と言うのが、オプション取引におけるプレミアムを決める3つ目の要素の1つになります。
まとめ
今回は、オプションにおけるボラティリティについて解説をしてきました。
普段私たちが使っているボラティリティーという言葉は、日経平均株価の過去の値動きから見たHVであり、IVではありませんでした。
次回は、IVの使い方と、オプションにおける醍醐味である、ギリシャ文字の理解を深めていきましょう。
すぐに理解できなくても問題ありません。
だれでも最初はそうなのですから。
今日も、読んでいただいてありがとうございました。