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【投資初心者】日本経済について学ぼう!「銀行の役割」と「失われた30年」

セント

こんにちは、centです。
今回は、銀行の役割と日本の失われた30年について話をしていこうと思います。

銀行と言うのは経済を回すうえで、とても重要な役割をしています。

最近の日本の30年は、失われた30年と言われていて、毎年のように日本の労働者の平均の給料が下がっていってしまっているのは知っている人も多いかと思います。

  • 本来の銀行の役割というのは、どのようなものなのか?
  • どうして、このような状況になってしまったのか?

今日は、そんな話を深掘りしていきたいと思います。

銀行の役割

銀行には、たくさんの企業や個人に対してお金を融資して、「会社の成長などにレバレッジをかけてもらう」という経済をより良く回していくための、とても重要な役割があります。

銀行で融資を受けたことがない人は、なかなかイメージすることができないと思います。

これはどういう意味なのか?少しお話ししたいと思います。

例をあげて、イメージしてみましょう

例えばあなたが、会社を経営していて新しい商品を作りたいと思っているとします。

普通なら、あなたの貯金と同じように何年分もの利益を貯金してお金を貯めて、次の新しい商品を作るための工場を作らなければいけません。

しかし、新しい商品を作るために、何年間もお金を貯めていたらそのアイデアは、他の会社に先を越されてしまいますし、商品ができるころには、売れなくなってしまっているかもしれません。

いますぐに商品を開発すれば、会社に大きな利益が生まれると分かっていたとしても、自分のお金でやりくりするのには、限度がありますよね?

しかし、銀行からお金を借りられれば、今すぐに事業を拡大することができます。

もしも、あなたの会社が工場を作れば、工場を作るための建設会社や、機械整備会社にも利益が生まれていきます。

そして、たくさん利益が出て儲かれば、街に出て遊びに行く人も多くなって、今日は遅くまで飲んだから、タクシーで帰ろうなんて人も多くなってくると思います。

こんなふうに、あなたの会社が工場を作って、儲かれば世の中のお金は、どんどん回っていきます。

そして銀行は、利息をつけた分の返済をしてもらえるので、もちろんお金を貸した銀行も儲かることになります。

不動産投資だって、あなたがマイホームを買うのだって、ローンを組んだりしてお金を貸してくれているのは、結局は銀行なんです。

不動産を買いたいと思っている人に、簡単にお金を貸してくれる世の中だったら、不動産を購入する人がどんどん増えて、お金の流れがよくなっていきますもんね。

マイホームを買うのに、もしも3,000万円必要な時に、ローンが組めなかったら、どのぐらいの人が購入できるでしょうか?

多分、ほとんどのサラリーマンの人は購入できないでしょうし、できたとしても40代50代もしくは60代になって定年間際に買うことになってしまうでしょう。

経済全体で考えてみたら、会社がどんどん大きくなっていった方が、お金の流れが良くなって行くはずです。

銀行の役割

銀行は、企業や個人に対して融資をして、会社がどんどん大きくなるのをサポートしている。

銀行がお金の動きを止めてしまっていた?

融資をするリスクが取れなくなった銀行の事情とは?

バブル崩壊以降の日本では銀行の融資額が減少を続けてしまって、それが経済活動の縮小を招いてしまっているんです。

  • バブル崩壊直後ならば話はわかるけども、なぜそのあとも銀行は、お金を貸さなかったのか?
  • 銀行はバブル崩壊でお金がなくなって、融資をするほど銀行にお金がなかったのでしょうか?

実は、そういうことではなかったんです!

結論から言うと、銀行の金庫にはみんなから預かった預金が山積みになっていて、貸すためのお金はたくさん余っていた状態でした。

銀行はバブル崩壊の後からずっと続いている、ゼロ金利政策のおかげで、とても安いコストで資金を調達できていたのです。

普通預金の金利がゼロに近いということが、銀行の商品であるお金を仕入れるコストもゼロに近くなっていたわけですね。

それなのに、企業に融資をしなくなったのは、お金がなかったと言う理由ではなくて、貸したくなかったんです。

一説では、バブル崩壊を経験した銀行員が役職者となって、当時の苦い経験から、どうしても融資に対して積極的になれなかったのが理由とも言われています。

さらに、過剰に融資をするのを監視している、金融庁の指導が厳しかったこともあって、融資をすることに二の足を踏んでいたんです。

日本人の性格

銀行とか金融庁だけではなくて、今の日本人は、何かを始めるときにリスクを細かく分析して、失敗を起こさないようにしようとする人が多いですよね?

もしも、不動産の投資などであれば「大きな借金を返せなくなるかもしれない」とか、起業は「失敗をしてしまうリスク」などを考えてしまいます。

結婚にすらも、リスクを考えてしまいます。

そんな、リスクを考えれば考えるほど、リスクを避けて、結局何もしない人がすごく多いように感じています。

本当だったら、リスクを考えて、どのぐらいのリターンがあるかと比べてみて、勝ち目があるならば挑戦してみようというのが、賢い投資判断であると思います。

日本人の性格である「リスクを回避したい」という傾向も、バブル崩壊以降の長引いてしまっている不況と、デフレマインドに関係してしまっているのかもしれませんね。

じゃぁ銀行は、どうやって儲けているの?

お金を融資すると言うことを、縮小してしまった銀行はどんなふうにして30年もの間、やりくりしてきたのでしょうか?

結論を言うと、銀行は融資で利息を取る代わりに、国債を買って利子をもらうことで利益を出してきた

銀行は、超低金利でお金を集めることができたので、そのお金を使って利回りの低い国債で運用するだけでもたくさんの利益が得られてきたと言われています。

銀行は景気が悪い中で、お金を貸して戻ってくるかもわからない企業への融資をして、金融庁などににらまれるリスクよりも、国債を買って安全で確実に運用益を上げることを選択したのです。

だから、一握りの絶対に潰れる事はないだろうと言う大企業には、超低金利で大きなお金を融資していましたが、中小企業とか不動産を買いたい投資家などにはお金を貸しません

こんな状況は、バブル崩壊のあと、ずっと続いているのです。

だから、新しい企業がどんどん生まれてくる海外と比べて、日本では「小さな優良企業」がなかなか育って行かずに、、日本経済は停滞して「失われた30年」を引き起こしてしまっているのです。

まとめ

今回は、「銀行の役割」と「失われた30年」ついて話をしてきました。

海外の銀行の融資とは全く別物になってしまっているのが、いまの日本の現状です。

これから、日本が成長していくためには、小さな企業が育っていく環境というのが絶対必要になってきます。

すなわち、銀行の融資の条件がどんどん緩くなっていかない限り、なかなか日本から未来を変えるような会社が生まれてくるのは難しいと思います。

特に、私の住んでいる香港や中国では、そういった小さな企業への融資というのはかなり盛んに行われています。

融資に失敗をしてお金が回収できないと言う状況もたくさん出てきていますが、銀行が融資をしない限り「失われた時間」は取り戻せないのかもしれません。

今日もブログを読んでいただきありがとうございました。