こんにちは、Centです。
今回は、2020の中国に関わるイベントを一年分、まとめていきたいと思います。
1年間の流れがわかれば、投資も有利になることも出てくるので、しっかりと押さえておきましょう。
2020年が始まりましたね!
2019年を振り返ってみると、「建国70周年」などで、中国全土に祝賀ムードが高まった一方で、2018年に続いて、米中貿易戦争で政治や、経済に大きな影響を与えました。
ここから派生して、安全保障の問題から、香港のデモ活動における人権問題に発展し、続いてはウイグル地区の人権問題などもチクチクと突かれるようになりました。
そして、香港市場も、中国本土の株式市場もトランプ大統領の発言に振り回された1年になりましたね。
そこで、2020年に中国に関係があって、中国、香港市場に影響を与えるであろうイベントをできるだけたくさんピックアップしていこうと思います。
それでは、今日もお付き合いくださいね。
中国の庚子(かのえね)を知ろう!
2020年の中国のイベントを見ていく前に、知っておきたいのは庚子(かのえね)という干支(十干と十二支を組み合わせた60を1周期とする年の数え方)です。
深掘りして、説明します。
近代以降の「庚子年」
- 1840年 アヘン戦争
- 1900年 義和団事件
- 1960年 「大躍進政策」の混乱などによる大飢饉
60年ごとに起きるこれらの災は、中国の投資家たちはかなり意識するところです。
2020年も中国全土、いやっ!世界中を揺るがす大事件が起こる周期性が意識されることになると考えています。
米中貿易摩擦、国内政治、香港情勢、湖北省武漢で拡大の兆候をみせる「原因不明肺炎」も不安材料ですね。
株式相場に影響が出そうな、2020年の注目イベントを整理していこうと思います。
「米中貿易摩擦」は米大統領選挙期間中も継続する
米中貿易摩擦に関しては、トランプ大統領の言動によって「緊張」と「緩和」が繰り返されながら、結局は、両国の首脳が直接会うことで、一時的な収束を見せようとしています。
2020年1月15日に、中国の劉鶴副首相が米ワシントンのホワイトハウスを訪問し、「第1段階」の合意書に正式署名。
トランプ大統領は、近いうちに中国を訪問するとの考えを示していて、順調に進めば、米中貿易戦争は一段落することになりそうです。
第2段階合意に向けた動き
トランプ大統領は中国との「第2段階」の合意に向けた議論を始めると発表しました。
11月3日のアメリカ大統領選挙に向けた自身の支持率を念頭に、関税引き上げ、華為技術(ファーウェイ)への制裁、中国の補助金問題といった問題をうまく使ってくると考えられます。
アメリカ大統領選の候補者指名争いの山場は3月3日の「スーパー・チューズデー」です。
そして、中国で3月5日に開幕する全国人民代表大会(全人代)の内容によって、トランプ大統領が新たな動きをする可能性が高いと思います。
なぜならば、2018年も、この全人代の内容を確認してから、2018年4月に米中貿易戦争が始まったからです!
トランプ大統領が中国訪問のタイミングを予想してみる
首脳会談を開催すれば、緊張状態が一時的に解消されると考えられます。
そこで、トランプ大統領が中国を訪問するタイミングを予想してみようと思います。
- 5月9日
ロシア対独戦勝75周年式典
ここでは、トランプ大統領がロシアに招待されているので、お隣の中国にも寄って、米中首脳会談が行われる可能性があります。 - 7月24日
東京五輪開会式への出席
ここでも、日本まで来れば、中国は目と鼻の先です。もしも、5月に米中首脳会談が行われなければ、このタイミングでの、米中首脳会談も可能性が高いと考えています。
一部の報道では、11月の国際会議まで米中首脳会談が開催されないとみられる話も出ていますが、大統領選挙を控えて、中国との関係を良くするための、首脳階段が行われる可能性の方が高いでしょう。
ところで、ファーウェイを巡っては、孟晩舟副会長の米国引き渡しに関するカナダの裁判所での本格的な審理が2020年1月から始まります。
5中全会では「五カ年計画」のほかに権力継承人事が発表される?
中国政治の、注目の大きなイベントがあります。
それは、中国共産党中央委員会が開催する5中全会。
5年ごとに開く中国共産党の最高決定機関「中国共産党全国代表大会(党大会)」の職権を代行する党中央委員会が年1回程度開く会議の5回目を指します。
例年通りであれば、秋ごろに開催されます。
2021-25年の経済政策「第14次五カ年計画」が公表される予定になっています(21年の全人代で採択される見通し)。
現在の「第13次五カ年計画」の結果や、党中央委員会で「棚上げ議題」になっているとみられる中長期的な経済運営方針なども、注目が集まるポイントになっています。
過去の五中全会
- (1989年)
トウ小平氏の政界引退 - (2010年)
習近平・現国家主席の党中央軍事委員会副主席就任
これらの、重要な権力継承に関する人事も発表されています。
習主席は、国家主席の任期満了は以前までは「2期10年」と決まっていましたが、2018年の2月にこの決まりを権力で改正しました。
そして今後は、3期目の続投を視野に権力集中を進める動きが見られるはずです。
そして、後継者を念頭に最高指導部の党中央政治局常務委員を7人から9人に増枠することを検討しているという報道されています。
知っていましたか?中国の全てに関して、この7人が全てを決めているんです。
次世代の指導者候補
習近平主席の側近の陳敏爾重慶市党委書記と、中国共産主義青年団(共青団)のトップを歴任した胡春華副首相。
このこともあって、重慶市の開発は、他の地域よりもインフラなどの設備から、農業の最先端化まで、他の地域に比べてかなり力が入れられています。
株式市場でも重慶市の開発構想や、胡氏が担当する農政への注目が高まって来ています。
香港行政長官が辞任するタイミングは「全人代」か
香港の問題にも、少し触れておきましょう。
香港情勢は、2018年6月に「逃亡犯条例」に反対する大規模デモが発生して以降、デモ隊と警官隊の衝突が続いています。
2020年も、元日から「100万人デモ」が行われいて、400人以上が逮捕されました。
今年の香港の最大のイベントといえば、「普通選挙」ではない9月の立法会(議会)選挙だろう。
この立法会選挙は、中国共産党の絶対的有利な仕組みになっているので、デモが過激化することが予想されます。
デモは多くの市民が参加することができる香港の祝日に過激化する傾向があります。
春節(旧正月)、5月のメーデー、7月の香港返還記念日あたりで大きなデモが起こる可能性が高いと思います。
- 6月4日 「天安門事件31周年」
- 6月9日 「大規模デモ1周年」
なども、平日ですが注意が必要ですね。
香港政府の動き
中国政府は2020年1月4日に香港の出先機関、駐香港特別行政区連絡弁公室のトップを解任し、香港政策を改善しようとしています。
林鄭月娥(キャリー・ラム)長官を巡っては、中国指導部は全面的に支持すると公式に発表しているが、2022年までの任期途中で辞任する可能性が高いと言われています。
初代長官の董建華氏も、行政長官の任期途中での辞任をしています。
董氏は03年に「国家安全条例」の制定を進めたが、大規模な反対デモが起きて撤回をして、05年の全人代で「健康」を理由に辞任しました。
可能性は低いですが、指導部が3月の全人代で林鄭氏の辞任を認めれば、夏にかけて行政長官選挙(間接制限選挙)が行われることになる。
2020年の気になるイベントを箇条書き
- 1.11
台湾総選挙 - 1.15
米中通商会議第一段階合意 - 1.24-30
旧正月 - 3.3
米大統領選「スーパー・チューズデー」 - 3.5
全人代代表会議 - 4
習近平日本来日 - 5.9
ロシア対独戦勝75周年式典 - 7.13-16
アメリカ民主党大会 - 7.24
東京オリンピック - 8.24-27
アメリカ共和大会 - 9
香港立法会選挙 - 9-11
五中全会 - 11.3
米大統領選挙 - 11.11
ASEAN首脳会議(ベトナム) - 11.12
APEC首脳会議(マレーシア) - 11.21-22
G20(サウジアラビア)
まとめ
今回は、2020年の中国に関係するイベントをまとめてみました。
どうだったでしょうか?
米中貿易戦争の動きが、今年も相場に影響してくるのは間違いありません。
1年間の流れを知ることで、投資においてかなり有利になると思っています。
ぜひ参考にしてみてください!
それではまたお会いしましょう。