こんにちは、Centです。
今回は、香港の経済が受けるダメージについてまとめていきたいと思います。
2019年「デモ」によって荒れた香港でしたが、2020年「covid-19」肺炎によって、半分外出禁止のような状態になりました。
このような一連の流れが、香港経済にどのくらいの影響が出るのか?、一緒に考えていきたいと思います。
今回は、経済のお話です。
「covid-19」に命名
世界保健機関(WHO)は2020年2月11日、新型コロナウイルスの感染による病状を「COVID-19」と名付けました。
英文の「コロナウイルス病」を略した「COVID」と、感染が報告された2019年を組み合わせたということです。
香港GDP予想値
政府統計処の発表によると、香港の2019年の実質GDP成長率は前年比1.2%減と、リーマンショックの翌年に当たる2009年以来、10年ぶりのマイナス成長となった。
抗議デモの激化を受けたインバウンドの不振による内需萎縮と、米中摩擦を背景とした外需の低迷が影響した形になりました。
四半期別では、直近の2019年10-12月期のGDP成長率が前年同期比2.9%のマイナスとなりました。
2020年には年明け早々、みんなが知っての通り、新型肺炎の流行という不測の事態が発生。
抗議デモのダメージから立ち直っていない香港にとっては「またか」という感じでしょうね。
香港政府は新型肺炎の流入阻止に向け、かなり厳格な措置を発表していて、インバウンドはこの先も当面は壊滅的な打撃を受けるでしょう。。。
香港経済は2年連続のマイナス成長となる可能性が高まっている。
2020年の予想成長率、UBSが半月で2度の下方修正
2020年の実質GDP成長率に関しては、今のところ小幅のマイナス予想が目立ち、Bloomberg調べの市場コンセンサス(中央値)は前年比0.2%減となっている。
ただ、多くの予測値に新型肺炎ファクターが反映されていともされています。
大新銀行はマイナス1.7%と予想しているが「新型肺炎による影響はまだ組み入れていない」との注釈を付け加えている。
一方で、2度の下方修正に踏み切ったのがUBS。
「ダブルパンチ」
UBSは「ダブルパンチ」と題したレーポートを発行。
その中で、香港内外に及ぼす新型肺炎の影響を織り込み、当初の前年比0.5%減との予測を同1.8%減に引き下げた。
この予測値の前提は、1-3月中に新型コロナウイルスの感染に歯止めがかかること。
仮に4-6月に後ずれする事態となれば、3%超のマイナスになる可能性があるとしている。
実質GDPと2020年UBS予想
2008 (2.1%)
2009 (-2.5)
2010 (6.8)
2011 (4.8)
2012 (1.7)
2013 (3.1)
2014 (2.8)
2015 (2.4)
2016 (2.2)
2017 (3.8)
2018 (2.9)
2019 (-1.2)
2020 (-1.8)
化粧品チェーンのササ、売り上げが77%減:営業停止へ
政府統計処は小売り統計を発表した。
それによると、12月の小売売上高は名目ベースで前年同月比19.4%減(19年通年では前年比11.1%減)。
ササ・インターナショナル、香港・マカオで21店の営業停止
香港、マカオをメインとする化粧品小売チェーン、ササ・インターナショナル(00178)は10日、中国本土で発生した新型肺炎の感染拡大を受けて、香港とマカオの販売店20店、「La Colline」ブランドの販売店1店の営業を停止した。
SASA HPより和訳引用
ササ・インターナショナルは今年の春節(旧正月)連休における売り上げが大きく減少。
香港の店舗網縮小、人件費や在庫の削減といったコスト削減策を進めるとしていた。
本土客への依存度の高い店舗では、旧正月期(1月24日-2月2日)の売上高が軒並み6-8割減。
2月、3月もかなり厳しくなると見込んで、不動産オーナーに対して、売り上げに応じた賃料の変動制を暫定的に採用するよう求めている。
香港立法会の陳振英議員(金融界代表)は今後、中小企業の閉鎖や人員削減が相次ぐ可能性を指摘している。
香港市場への影響は、これから本格的になるのかもしれない。。。
香港小売市況の悪化
- 化粧品小売
ササ・インターナショナル(00178) - 百貨店経営(SOGOなど)
利福国際(01212) - 宝飾品
謝瑞麟珠宝(00417) - 宝飾品
周大福珠宝(01929) - 宝飾品
六福集団(00590) - 宝飾品
周生生(00116)
ササ・インターナショナルは、香港・マカオでの旧正月(1月25-31日)の売上高が前年同期比77%落ち込んだという衝撃的な数字を発表。
全役員を対象とした3カ月の減俸(75%減)を実施するとした。
ササ・インターナショナルに対する21年3月期の業績回復期待は、新型肺炎の感染拡大で、早くも空振りに終わる可能性が高い。
チャートも載せておきますね!
「全入境者に自宅隔離14日間」、インバウンドの壊滅
香港ボーダー封鎖を求める医療関係者らのストライキもあり、香港政府は「本土からの入境者全員を対象に、14日間の自宅隔離および検疫を義務付ける」との措置を2月8日から開始しました。
HK government
本土入りした香港市民を含む全員を対象とした強制的な自宅内隔離であり、唯一対象外となるのは本土・香港間のコンテナトラック運転手。
物流は止めない!ってことですね!
違反した場合の罰則規定を作ってはいますが、実際に2週間にわたって自宅軟禁に応じるかは分からない。
サービス業と旅行業のGDP比が44%、17%に上る香港経済にとって、人の流れを極端に制限する措置は大きなダメージにつながるとの考えを発表している。
香港当局
ボーダー7カ所のうち4カ所を閉鎖中。
入境ポイントを香港国際空港、深セン湾、港珠澳大橋(香港・珠海・マカオ大橋)の3カ所に限定している。
入境者数はすでに激減しています。
まとめ
今回は、香港の経済打撃について、話をしてきました。
「COVID-19」が落ち着かない限りは、どのくらいの影響が出るのか?計り知れないところです。
サービス業、旅行業に重きがある香港経済の本当の影響は、これから本格化してくるでしょう。
COVID-19が長引くようであれば、ホテル業、不動産業を始め、他の経済への影響は避けられません。
中国への依存比率の大きいのは、日本も同じです。
今回の一件で、急に破産申告する会社も出てくるかもしれません。
気を引き締めて、投資をしていきましょうね。
では、またお会いしましょう。。。