こんにちは、Centです。
今回は、2月のアノマリーについて話していこうと思います。
「アノマリー」というのは、ちゃんとした根拠は無いけれども、毎年のように高確率でこうなりやすい、という傾向の話ですね。
投資をしていく上で、このアノマリーを無視することは、決してあってはいけません。
投資戦略を立てる上で、すごく重要なことなのでしっかりと勉強していきましょう。
中国の旧正月と、新型コロナウィルスは外せない
中国の旧正月と言うのは、毎年のように日付が違います。
なぜならば、旧暦で考える文化なので、毎年変わってきてしまいます。
通常であれば、2月の上旬に旧正月が始まって、約1週間程度の連休に入ります。
中国圏の人にとっては、1年間で最大のイベントなので、1年間このときのために働いているといっても過言ではありません。
2020年は、1月下旬から旧正月がスタートしましたが、新型コロナウィルス肺炎と言う大きな出来事がありましたね。
通常の2月とは違う
これから、2月のアノマリーについて話をしていくんですが、2020年は明らかに、いつもの2月とは違う状態になっています。
中国では、肺炎によって何週間も会社を始めることができず、工場などもとまっています。
そして、工場が稼働しなければ、自動車や、半導体などを始め、生活必需品に至るまで物不足になってしまうでしょう。
そして、大打撃を受けるのは、小売業を始め、ホテル業、交通機関等も影響が出ますよね。
投資家として、その辺を頭に入れながら、いつもの2月はどんな感じなのか?というのを見ていきましょう。
2月相場の傾向
1月の流れを、そのまま引き継ぎやすい月になります。
基本的には、月足で陽線になる確率の方が高いですが、1年で1番寒い時期でもあり、マーケットも閑散となりやすい傾向があります。
第3四半期の決算が終わった後は、3月の配当取りなどの買いも入りやすい時期で、チャンスになりやすく、大きく崩れにくい傾向があるといわれています。
もちろん、「そうなることが多い」というのを頭に入れておいてください。
2月のアノマリー
節分天井・彼岸底
これは有名な言葉なので、聞いたことがある人もいるかと思います。
ちなみに、節分は2月3日ですね。
そして、お彼岸は3月の半ばぐらいになることが多いです。
2020年は、3月17日に春の彼岸入りをします。
しかし、私の経験上、節分は天井になるよりも、底になることの方が多い気がします。
そして、このアノマリーはもともと株式市場からではなく、お米の相場での格言です。
時代が変わり、12月に上昇しやすくなった
お米の相場は江戸時代の話ですから、12月というのは、お正月に向けて自分の持っている株券などを一旦手放す時期で、下落しやすい月でした。
そして、年が明けるとまた相場の世界に戻ってきて、新たに株券などを購入します。
そうすると、1月はぐんぐん株価が上昇していって、2月の節分あたりに上昇のピークになっていたのです。
ところが、年末商戦などという言葉ができて、12月が上昇しやすくなったことと、年が明けてからも、お化粧相場になりやすくなりました。
だから、12月、1月と上昇した株価は1月の半ばくらいから、いちど落ち着きを取り戻し緩やかな下落をするようになりました。
そして2月の節分の時期に下落調整を一休みして、上昇の第二波へと移っていくことが多くなったと分析しています。
銘柄選定のヒント
1月から3月は、出遅れているバリュー株物色が盛んになる時期です。
一口にバリュー株といっても、東証2部やジャスダックなどの銘柄が堅調になりやすいです。
とはいえ、小型銘柄は決算や、ニュースなどに左右されやすく、大きな下落をすることもあるので、十分に気をつけてください。
好決算が期待される銘柄や、高配当の銘柄が上昇しやすい傾向があって、配当取りの動きが出て来やすいのもこの時期です。
配当と、値上がりを狙って、バリュー株を狙うのが基本的な戦法と言えるでしょう。
ちなみに、私は小型株が苦手なので、小型株をあまり売買しません。
権利取り 狙い
2月の決算の銘柄は、外食系、小売業、流通などが多い傾向にあります。
また、株主優待が魅力の銘柄が多くて、10万円以下で買える銘柄も多いのがこの時期の特徴です。
人気の株主優待銘柄では、投資初心者が参入する傾向があります。
そのような銘柄は、権利落ち直前に「現物買い、先物売り」のようなつなぎ売りで権利を取る動きが目立ちます。
持ち合い解消の売りに注意
「持ち合い解消の売り」を知らない人もいるかもしれませんので、少し説明します。
金融機関が持っている株が、株価の変動によってリスクを減らすことを目的に、企業との「持ち合い株」を徐々に減らしていくときに起こる売りです。
また、わからない単語が出てきた人もいると思うので、「持ち合い株」についても触れておきましょう。
持ち合い株
例えば
Cent会社と、あなたの会社が一緒にビジネスをしていこうとしたときに、お互いの会社の株式を持ち合うことで、取引関係を強化しようとする動きです。
しかし、株100万円分をお互いに持ち合った時に、1年後にあなたの会社は業績が伸び株価が上昇したとします。
そうすると、100万円の株式に対して120万円の価値になった場合に、株を売って、1年前と同じように、100万円ずつ持ち合うように調整する動きです。
もちろん、会社同士の取り決めなので、1対1の場合もあるし、比率が違うこともあります。
しかし、株価の変動によってあらかじめ決められた比率から、ずれてしまった分を調整するために、売りが出るんです。
「株式相互保有」とも呼ばれています。
基本的には、外部からの買収防止と、株価の安定を目的としています。
ニュースなどでは、資本提携をしましたみたいな感じで報道されることもありますね。
話を戻すと、、、
2月、3月にこの動きが出やすくなってきます。
「こんな動きがあるんだ」ということをなんとなく頭に入れておけば、投資を有利に進めることができます。
忘れてはいけない45日ルール
最近では、30日ルールを採用するファンドも出てきていますが、基本的にはファンドの解約は45日前までに手続きをするのが一般的です。
3月の末に現金化したい投資家たちは、2月の中旬あたりに解約を申し出るので、この時期に売りが出やすくなります。
しかし、ヘッジファンドによっては12月の決算のところも多いので、影響は限定的かもしれません。
まとめ
今回は、2月のアノマリーについて話をしてきました。
年度末ということもあり、投資信託の銘柄の入れ替え時期にも重なってくるので、1年間かけて上昇してきたセクターが売られて、下落してきたセクターが買われるような動きが出てくる時期になります。
だから、大きく流れが変わりやすい時期にもなるので、十分に気をつけながら株式投資をしていきましょう。
今回話してきた内容は、あくまでも傾向があるという話で、コロナウィルスなどの理由から、相場が動くことも当然あります。
あせらず、ゆっくりでいいので、注目して値動きを観察していきましょう。
あなたの投資生活が、より充実したものになりますように。
それでは、また次回お会いしましょう。