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【投資初心者】おさえておこう!原油価格と世界経済を解説!

セント

こんにちは、Centです。

今回は、原油価格と世界経済への影響について詳しく解説していこうと思います。

2020年1月、アメリカがイランへの攻撃で、地政学リスクが高まり高騰した原油価格でしたが、その後コロナウィルスの影響で原油価格が暴落しています。

🔴コロナウィルスの影響で、なぜ原油価格が暴落するのか?
🔴原油価格が下がると、何が起きるのか?

🔴OPEC
🔴ロシア危機で欧州が危ない?

この辺を、深掘りして解説していきたいと思います。

コロナウィルスでなぜ原油価格が下がるのか?

https://nikkei225jp.com/oil/

2020年3月9日現在、原油先物の価格は30ドルを割り込んできました。

前回は、2016年に26ドルくらいまで下がりました。

なぜこのように下がるかというと、原油を必要とする国に問題が出ているからです。

特に、2015年にチャイナショックが起きて、中国企業の規模が大幅な縮小して、2016年は中国市場のサーキットブレーカーで幕を開けました。

この時には、中国崩壊の噂もされるくらい大きな影響が出ました。

中国では、石油を大量に消費しているので、チャイナビジネスの縮小になると、石油の消費量が減るわけです。

そうなると、石油の価格が下がることになります。

モノは余ってしまうと、価格が下がるというのは何でもそうですよね?

今現在、中国の企業がコロナウィルスの影響で、工場を一時停止したりして、生産能力が下がってしまっているわけです。

だから、石油を使う量も予想よりもだいぶ少なくなっているということです。

そして、ここにきてアメリカにもコロナウィルスが流行り始めているので最悪の場合、感染の規模によっては工場の一時的な停止なども考えられますね。

そうなると、さらに石油が余ってしまうことになります。

外務省のホームページから、石油の消費量が多い国のランキングがあったので、お借りしてきました。

「BP世界エネルギー統計2018」

この表を見ると、アメリカと中国は石油の消費量が圧倒的に多いんですね。

だから、中国に問題があった2016年に原油先物が26ドル位まで値下がりした背景から、アメリカも同じように工場停止などがあると、さらに価格が下がる可能性があるわけです。

だから、今後のアメリカでのコロナウィルスの感染者数と原油価格には絶対に注目しておきたいところです。

原油が下落すると何が起きるのか?

原油価格が下がると、良いことづくし?

私たちの生活では、原油価格の下落は、生活用品の値段が安くなったり、ガソリンが安くなったり、沢山メリットがあります。

だったら良いんじゃないの?って思うんですが、、、

原油を生産する国にとっては、反対のことが起こるわけですね。

原油が産油国から消費国に流れるということは、その購入代金が消費国から産油国に流れるってことです。

このマネーの動きが世界経済の動きに大きな影響を与えるんです。

短期間に60ドルだった原油価格が、ここにきて30ドルになったってことは、原産国に流れるお金が半分になっちゃうんですね。

原油価格が下落すると、その分消費国は得をすることになって、消費国はより安価にエネルギーを入手できるので、原油価格の下落は、経済の活性化につながると言われています。

加工貿易が多い日本も理論的には恩恵が大きいですね。

経済的に考えれば、原油価格の下落によって日本が受けるメリットはとても大きいということになります。

株式市場に影響

原油価格は株式市場などに影響を与えるため、急激な価格変動は市場の不安を増大させることになります。

生活に直接関わるモノだからこそ、影響や不安が大きくなります。

原油の減産が決まれば、実質的な為替操作のように、生活のあらゆるものが世界中で値上がりします。

これを頭に入れてニュースを見る様にすれば、見方が変わってくるでしょう。

OPEC加盟国と非加盟国

世界には、何カ国も原油産出国があります。

その中でも、原油の価格を調節するために、OPECという機関があります。

中東のイメージがありますが、アフリカや、南米など14カ国も加入しています(詳細を貼っておきますね)

WIKI(OPEC)

今回のように、原油の価格が急激に下落してしまった時には、原油の生産を少なくして、原油の価格をあげましょうって会議をするんです。

しかし、原油の生産を少なくするということは、その国の収入が減ってしまうことになるので、しぶしぶ痛み分けといったところです。

問題は、OPECに加盟をしていない国です。

その代表が、ロシアです。

ロシアの収入の6割が、原油やガスなどの資源なので、原油の価格が下落すると大きな問題になってしまいます。

だから、原油価格が下がったら、もっとたくさん生産して国を支えないといけないんですね。。

過去には、原油の価格下落で、ルーブルショックなども起きてしまっています。

だから、簡単には生産量を減らすことはできないんですね。。

「OPECプラス」が減産協議

「OPECプラス」は石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する団体です。

簡単に言えば、ロシアと会議するためのモノですねw

2020年3月6日に、会議が行われました。

会議後のイラン『ザンギャネ石油相』

「私の知る限り、史上最悪の会合の一つだ」

大幅減産で原油価格をテコ入れしたい加盟国と、原油収入の減少を懸念する非加盟国。

OPECの盟主サウジアラビアと非加盟のロシアの2大産油国による協議は約7時間に及んだが、最後までかみ合わなかった。

アメリカだけ立場が違う

まずこちらの図を見てみましょう。

外務省HPより

生産量の多い国ランキング。。。

ん?アメリカ?

そうなんです!アメリカは、消費も1番ですが、生産も世界一なんですね。

だから、原油を頼りに生きている国とは、全く立場が違うんですよね。

ある意味、高みの見物です。

そして、今アメリカが目指しているのは、ドル安です。

しかし、足元でコロナウイルスが想像よりも広がったために、緊急的に利下げをしたわけですね。。

どうなることやら。

まとめ

このように、価格を適性に戻したいOPECと、収入を減らしたくない非加盟国のやりとりがあるんですね。

コロナが長引いて、オリンピックが中止になんてなったら、オリンピックを期待して上げてきた日本相場は、一気に巻き戻ることになりますね。

ドル高がそこそこ進んだら、今度は原油が反転、そして株式市場が回復という流れを考えています。

相場から、目が離せません。

原油価格は、私たちの生活に直接関わってくるので、常に注目しておきましょうね。

投資家にとって辛い日が続きますが、とりあえず生き残りましょう!

それでは、またお会いしましょう。