こんにちは、Centです。
今回は、資金に対してどのぐらい株を買えばいいの?と言う質問に答えていきたいと思います。
人によっていろんなアドバイスがありますよね。
100万円あったら、5つくらいに分けて投資をしたほうがいいよ
いやいや集中投資しないと儲からないよ
結局、みんなどのぐらい株を買ったらいいのか?というのは、大変悩むところですよねぇ。。
しかし、できるだけリスクを減らす方法と言うのは存在しています。
日本人にはあまりなじみがありませんが、ATRというテクニカル指標があります。
いやぁ〜やっとARTの解説ができます。
もう、ずっと解説しようと思ってたんですが、タイミングがなかなか掴めなくて、後回しになってしまっていました。
今日は、資金に対してどのぐらい株を買っていいのか?、はっきりとさせていきましょう。
1回のトレードのリスク量
これは、数学者兼プロトレーダーの友人が教えてくれたリスクの取り方についての話です。
今回は、これを読んでくれているあなたにも特別に共有していきたいと思います。
プロのトレーダーはどのくらいのリスクを1日にとっていると思いますか?
正直わからないですよね?しかし、明確に決まっています。
投資資金の1%のリスクを毎日取るボリュームと決めています
今は意味がわからないと思いますが、この記事を読み終わる頃にはしっかりとわかるようにしていきたいと思います。
わかりやすくするために、初心者さんには少しハードルが高いですが、投資資金が1000万円あると仮定して話を進めていきます。
1000万円の1%のリスクですから、10万円のリスクを毎日取るということになります。
株には、動きの激しいもと、小さいものがある
1日に1%のリスクと言っても、1日に10%上下する銘柄もあれば、上下しても1%くらいという銘柄もあります
そもそも、そんな2つの銘柄を同じ量だけ買ったら、リスクは10%上下する銘柄の方が、10倍大きくなってしまいます。
そのリスクを減らすために、ATRと言う考え方があるのでこれから説明していきますね。
ATRとは?
ATRというのは、平均的に1日の値動きがどのぐらいあるか?というテクニカル指標です。
ATRが優れているのは、1日間だけ値動きを見るのではなくて、前日の終値との比較もあるので実際に近い1日の値動きを計算できることです。
株式投資には、もちろんのことギャップアップ、ギャップダウンが存在するので、そこも考慮されているのは信頼性が高まります。
ATRの計算式
- ATR(Average True Range)
= TR(True Range)の一定期間における平均値 - TR(True Range)以下の3つの差の中で最大のもの
- 当日高値 − 当日安値
- 当日高値 − 前日終値
- 前日終値 − 当日安値
- 平均値は単純平均ではなく指数平滑平均を使用する(単純平均でも可)
- ATR = (14 × 前日のATR + TR)/15
(これは14日ATRの場合)
- ATR = (14 × 前日のATR + TR)/15
図解すると、こんな感じですね。
言葉だけだと、わかりづらいと思うので、図を作ってみました。
でも、わからない人は諦めないでください。
そんな人のために、次のパートを用意しました!
ちょっと難しいと言うあなたへ
毎回言いますがww日本人には一般的には広まっていないARTですが、なんと楽天証券ではATRを確認することができます。
いやー、便利な世の中ですね。
実際の図で見ていきましょうね。
あまり値段が動かない銘柄がいいかなと思い、「2809キューピー」の日足3ヶ月チャートを用意しました。
それでも3月に入ってから、コロナショックにより、大きな値動きになっています。
この日の「ATRは103.5」を示しています。
(楽天証券のATRは14日間で計算されているようです。)
今のところキューピーは、1日あたり103.5円平均的に動いているということです。
これがわかれば、あなたは1000万円の資金量に対して、どのくらいキューピーの株式を購入していいのか?はっきりとわかります。
実際にどれだけ買えば良いのか計算してみよう
資金量1000万円に対して、1日のリスク許容量を1%の10万円に設定した場合、ATR 103.5円のキューピーの株は何株まで、買えばいいですか?
1日のリスク許容量
÷ 最小取引単位(現在の東証では100株1口が基本です)
× ATR
言葉を変えてもう一度
あなたの投資資金の1%に、ATRをかけてみて!
これで何が求められるかというと、このキューピーの株に対して、1日10万円のリスクをとることができる株式の量が分かります。
10万円 ÷ 100 × 103.5 = 9.661
この計算によって、9.6口の株式を買えば、1日のリスクが10万円くらいになりますよということです。
9.6口は買えないので端数は省きます。
そうすると、今現在、1000万円の資金がある人は、キューピーの株を買うときは900株買うと、リスクがそんなに大きくならないということになります。
2161円なので、900株で、購入は194万4900円分になります。
これがわからないと、リスク管理ができないんですよね。
じゃぁ次は、みんな大好き、値動きが激しめの新興株を見てみましょうかw
テリロジー
はい、また登場です。テリロジー。
そろそろ怒られそうですけど、ディスっているわけではありませんからね、危険度が高いよ!って話です。
ATRは57.1で、先ほどと同じように資金1000万で、リスク許容が、1%の10万だとしたら、こうなります。
10万÷100×57.1=17.5という計算になるので、17口まで購入する、ということになります。
株価348×1700株=59万1600円(衝撃的少なさww)
資金1000万円の人が、テリロジーを購入して利益をあげようと思ったら、60万円くらいしか購入しちゃダメだよって話です。。。
感覚より、だいぶ少ないのではないでしょうか?ww
資金100万円なら?
10分の1にして考えたらもっとわかりやすいですね。
100万円資金の人は、1日のリスク許容量が1万円なので、同じように計算すると1.7口ということになり、ますね。
100万円で投資している人は、テリロジーの株は1口100株しか買っちゃだめですよと言うことになりますww
できるだけ安全に投資をするには?って話ですからねww
これが本当の分散投資
実は、このATRの考え方は、FX、金相場、チャートが描けるものに対しては、すべて活用することができます。
だから、株式投資だけではなくて、株価が下落しても保険が効くように同じように1日のリスク許容量を投資資金の1%に合わせておくことで安全性もかなり高まります。
今では、金や原油等のETFもあるので、上手く活用してみると良いでしょう。
そして、ATRを初めて知った人には、こんなに少ない株数しか持っちゃダメなのかと感じるかもしれません。
そして、おおよそのルールとして、別銘柄であっても、同じ業種は買わないようにしてくださいね。
損切りライン
損切りラインは一般的に、-2(ART)で切るというのが一般的な考えなのですが、これはトレーダーによってまちまちです。
例えば、キューピーで考えると、通常の動きであればARTは50くらいです。
だから-2(ART)は-100くらいになるわけです。
2000円に対してのマイナス100はおおよそでマイナス5%くらいになるので、人によっては− 2.5までなどと、オリジナルで変えてみても良いでしょう。
利益確定
みんな大好き利益確定なんですが、利益確定は+2(ATR)ではありません。
トレンドフォローという考えがあって、株価が上昇しているうちは売らないと言う判断をするべきです。
だから高値から、-2(ART)で利益確定のようなルールを持っておくと良いでしょう。
ATRの発明者の本
J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア(J. Welles Wilder Jr.)
1978年に発売された「ワイルダーのテクニカル分析入門」で初めて紹介された(和訳版は2002年発売)
ATRのほかに、「RSI」「パラボリック」「DMI」「ピボット」など数々のテクニカル分析を生み出している。
興味のある人は、買ってみてもいいと思いますが、本がくそ高いのでwwとりあえずは、ATRの考え方をマスターすれば良いと思います。
とりあえずリンクを貼っておきますねww
まとめ
今回は、ATRと言うテクニカル指標を使って、1日にどのくらいのリスク許容量があって、1度のトレードでどのくらいの株式を購入すれば良いか?について話をしていきました。
確かに、企業分析や伸びる会社を見つけるのも大切ですが、コロナショックを見てください。
次は5Gだ、次は電気自動車だ、オリンピックだ、カジノ系だなどと言われていましたが、株価が下落する時はいかに分析が無駄かということが今回みんなわかったと思います。
もちろん、ファンダメンタルズ分析を否定する気持ちは1ミリもありません。
しかしながら、知識ばかり増えても実践的なトレードの手法が身に付いていかないと、いつまで経っても、あなた自身でお金を増やしていく、資産を築いていくということができなくなってしまうでしょう。
数字を扱うのが苦手な人にとっては、少し難しい内容だったかもしれませんが、大まかで構いません。
リスク管理こそ最強の投資法です!
それでは、またお会いしましょう。