全てを見る

【金融の知識】需要と供給の仕組み

こんにちは、Centです。

今回は、需要と供給の仕組みについて話していきたいと思います。

コロナウィルスの蔓延によって、原油価格が大暴落して、世界中の企業に影響が出ました

2020年の4月限の原油先物価格は、なんとマイナス40ドル近くまで下落しました。

マイナス40ドルという事は、原油が欲しい人がいたら、1バレルの原油と40ドルがもらえる計算になるのです。

このような暴落は、歴史的に行ってもかなり稀な話ですが、需要と供給のバランスが崩れると常識が覆ることがあるのです。

今日は、需要と供給の基本を話していきます。

それでは今日もお付き合い下さい。

需要と供給が値段を決めている

私たちが普段食べている、魚や肉などの値段は、どのようにして決められているのでしょうか?

例えば、マグロを食べたいという人が増えていくと、マグロを売る値段はより高い値段で売ることができるので、値段は上がっていきます。(需要

また反対に、マグロがあまり取れない状況になり、水揚げ量が少なくなってしまうと、やはりこちらも値段が上がります(供給

この2つの要因が、値段が上がる原因です。

逆に、マグロが大量に取れすぎてマグロが余ってしまうような状況が出てきた場合には、マグロの値段は下がっていきます。

マグロが売れずに残ってしまって破棄するような状態になるよりは、値段を安くしてでも全部売り切らなければいけないからです。

需要とは、買い手が「欲しい、買いたい」という意欲のこと

供給とは、売り手が「売ります、提供します」という活動です



買う側と売る側

何か欲しいものがあっても値段が高いときには、買う人は少なくなってしまいます。

Nintendo Switchなどは買いたいと言う人がいっぱいいますが、ネット等ではかなりプレミアのついた値段で売られています。

値段が高すぎるから買う人が少ない。

このような状態のことを、「需要が少ない」といいます。

しかし、値段が下がるとその値段なら買いたいと思う人が増えてきますね。

これを「需要が多い」といいます。

一方で、ものを作っている側から見てみましょう。

値段が安くなりすぎてしまうと、作っても全く儲からない状態になってしまうのであまり作らなくなります。

これを「供給が少ない」といいます。

みんなが欲しいという需要が増えてくると、値段を高く設定しても購入する人が増えてくるので、高く売れるならもっと生産量を増やそうと考えます。

これを「供給が多い」といいます。

この状況を表したものが需要曲線と供給曲線の図で表すことができます。

進研ゼミ:中学講座より

価格が下がると需要量が増えて価格が上がると供給量が増えていきます。

物の値段は、この需要と供給が釣り合っているところに落ち着きます。

経済だって需要と供給から把握することができる

日本の経済がうまくいっていない時によくニュースなどで聞く、「需給ギャップ」という言葉があります。

需要と供給の間にギャップが出てしまうということです。

工場などがたくさんものを作って供給しても、消費者が欲しいと思わない限り「需要がない」ということになり全く売れないので、工場の生産ラインをストップさせたりします。

そうすると、そこで働く従業員の仕事がなくなったり、リストラされることもあるでしょう。

そのようにして失業者が増えると、景気も悪化する傾向にあります。

逆に供給を減らす、または需要が増えることによって、需給がピタリと一致することで経済がうまく回っていき始めます。

このような需給のギャップを解消する方法を考えるのは、日本政府の役割なんです。

例えば、需要を増やすために政府がお金を出して公共事業を行うと、道路や橋を作るので、その作業に関わる人の雇用も増えて消費も拡大するというような流れです。

また、供給を減らすようなときには、工場を閉鎖する企業に対して補助金が出たり、退職をする従業員の再就職の支援や生活保証を厚くしたりすることがあります。

このようにして日本政府の政策によって、需要と供給のギャップを少なくすることで景気を良くしようとしているわけです。

まとめ

今回は、需要と供給の仕組みについて話をしてきました。

私たちが生活する上で、この需要と供給の考え方はとても重要なものになってきます。

モノの値段だって、日本の経済だって、すべて「需要と供給の関係で決まっている」からです。

経済の安定を図るためには、この需要と供給のギャップを減らす取り組みがされているのです。

需要と供給のポイントだけまとめておきましょう。

  1. 値段が上がると供給が増える
  2. 値段が下がると需要が増える
  3. 需要と供給が釣り合うことで、物の値段が決まる

経済を学ぶ上で、基本中の基本の話になってくるので、十分に理解しておくようにしましょう。

今日も、読んでいただいてありがとうございました。

また、お会いしましょう。