こんにちは、Centです。
今回は、毎月発表され景気の指標にもなっている失業率について詳しくしていこうと言う話です。
日本だけでなく、アメリカの失業率などは世界的に注目されていて、株式マーケットやその他のマーケットにもとても大きな影響を与えます。
しかし、失業率ってどのようにして計算されているのか?ちゃんとわかっていない人が多いんじゃないでしょうか?
知識を深めてより投資において有利に進めていきましょう。
それでは今日もお付き合い下さい。
失業率の計算方法
失業率の計算のもとになる「失業者」ってどのようにカウントしてると思いますか?
- 実はハローワークで職探しをしている人の数を数えてるんじゃないか?
- なんとなく雰囲気で計算してるんじゃないか?
確かにこのように細かく聞かれると、「どきっ」とする人も多いのではないでしょうか?
大丈夫です、今回の記事でしっかりと勉強していきましょう。
計算方法
失業率の計算は次のようにします。
総務省の調査員が毎月、全国約4万世帯の約10万人を対象に家庭訪問をして調査票を配布し記入したものを回収します。
この結果から、非労働力人口、労働力人口に分類します。
非労働力人口の中には、学生や専業主婦、高齢者病人などの働けない、働く気がない人が含まれます。
これに対して労働力人口は、働きたいと思っていて実際に働ける人です。
この労働力人口をさらに、「就業者」か「完全失業者」かに分類します。
就業者とは調査した日の、前月末1週間に1時間でも働いていた人です。
家業を手伝っている人は、たとえ給料がなくても就業者に入ります。
一方で、「完全失業者」は仕事がなくて、仕事を探していて、仕事があればすぐに働ける人のことです。
完全失業者の割合を知るために、働ける人口の中で完全失業者の割合がどのくらいいるか?と計算したのが完全失業率になります。
そして総務省がこの数字をまとめて毎月発表しています。
失業率の欠点
失業率には欠点があり、実際の失業率よりも低く計算されると言われています。
計算方法からわかるように、調査した日の前の月の最終1週間に1時間でも働いていると失業者には入りません。
たまたまアルバイトをしたなんて人は失業者にカウントされないって事なんですよね。。。
さらには、職探しをあきらめると「仕事を探している人」という枠からはみ出してしまうので失業者ではなくなります。
えええええええ!?
この辺が、失業率の闇とも言うべきところです。
ちなみに、2017年の総務省の発表によると仕事を探していないという非労働力人口に入っている人でも、過去1年間に仕事を探したことがある人が20万人もいることがわかりました。
こんなに多くの人が、本当は働けるのに仕事を探すのをやめたことによって、非労働力人口の高齢者や学生、専業主婦等と同じ扱いになっているのです。
失業率の傾向
失業率というのは、1度上昇を始めると、勢いが加速する傾向があります。
なぜならば、父親、母親、息子の3人で暮らしていたとすると、ある時父親が職を失ってしまったとします。
そうなると、専業主婦をしていた母親も仕事を探すようになるし、親に養ってもらっていた息子も、今までみたいに家でごろごろしてるわけにはいかなくなります。
こうなると、専業主婦をしていた母親も息子も仕事を探し始めると、失業者の仲間入りをします。
この家族だけで3人の失業者が生まれたことになります。
このようにして、失業率が上がり始めると加速する傾向にあります。
アメリカの失業率の増加
コロナウィルスの蔓延によって、アメリカの失業率が歴史的な数字に跳ね上がってしまいましたが、これも実は同じ原理なのです。
大黒柱のお父さんが仕事を失ったせいで、5人家族の働ける人たちはみんなで仕事を探し始めたので、失業率が爆発的に増えてしまったのです。
だから、コロナウィルスが落ち着いて、また大黒柱が働けるようになったら、失業率は一気に減っていくはずです。
フリーターの扱い
失業率をカウントするときに、フリーターは失業者?それとも非労働力人口?という話になります。
しかしここにも明確な決まりがあって、繰り返しになりますが「月末の1週間に1時間でも働いたら就業者」、「働く気がなければ非労働力人口」になるのでそもそも失業者ではないということになります。
まとめ
今回は、失業率について詳しく解説をしてきました。
ちゃんと失業率について勉強する前のイメージは、子供と高齢者を引いた人口から仕事がない人の割合だと考える人が多いと思います。
しかし20代であっても30代であっても、働く気がなければそもそも労働力人口に含まれないという衝撃の事実がありましたねw
では専業投資家はどこに含まれるのでしょうか???
答えは、非労働人口です。
しかし、アルバイトをしながら専業投資家をしている人がいたとしたら、労働力人口に含まれますw
少しややこしいかもしれませんが、これが失業率のカラクリなんです。
それでは、またお会いしましょう。