世界経済の知識

【世界経済の知識】円高・円安について勉強しよう

こんにちは、Centです。

今回は、円高・円安について話していこうと思います。

経済を勉強しようと始めて、経済ニュースに触れるようになると最初に迷うのが円高と円安の関係です。

1ドルが100円から90円になったら、どうして円高なの?

いまいち円高と円安について理解しにくいという人もいるので、今日はその辺を深掘りしていきたいと思います。

それでは今日もお付き合い下さい。


円高とドル安

1ドルが100円から90円になったときに、どうして円高になるのか?

数字が小さくなったから、円の価値が下がったのではないか?という誤解をする人がたくさんいます。

これはアメリカで1ドルの商品を日本円でいくら出せば買えるか?と考えることで理解できるようになります。

1ドル100円のときには、アメリカ製の1万ドルの値段の自動車は、日本円で100万円の価値になります。

1ドル80円のときには、同じようにアメリカ製の1万ドルの値段の自動車は、いくらになるでしょうか?

答えは80万円ですね。

値下がりしているという事は、これまでより少ない円で買えるということになるので、円の価値が上がった(円高)ということになります。

円の価値が上がることを円高といいます。

だから、輸入品に関しては円高になることで、日本人にとっては値段が下がったのと同じことなので、海外のものが売れやすくなるということです。


ドル安

今度は、アメリカ側の目線で見てみましょう。

1ドル100円のときには100万円の日本製の自動車は1万ドルということになります。

1ドル80円になった時はどうでしょうか?

計算をすると、1万2500ドルになります。

日本車の価値が高くなっていますね。

同じ商品なのに、25%も価値が高くなってしまってしまっています。

アメリカにとっては、日本の商品が値上がりしたのと同じ状態になってしまうので、日本車が今度はアメリカで売れなくなってしまいす。


円高と円安の影響

今見てきたように、円高になると海外に輸出している日本製品は売れなくなり、円安になると海外の日本製品は売れやすくなります

これが株式市場などに影響していて、基本的な動きで円安になると日本のグローバル企業は、日本製品が売れやすくなるので株価が上がりやすいということになります。

だったらどんどん円安にすればいいじゃないか?という話になるんですが、国際的に円安に誘導する事は、他の海外の国々にとってはマイナスになるので、為替介入だと批判されます。

そこで日本は、公的資金を株式市場に投入して、株高からの円安を狙っています。

こうすることで、直接為替に介入していなくても、間接的に円安誘導することができます。

日銀が株をたくさん買っているのは、このためです。

しかし、実際には為替介入と同じことなので、他の国からの批判などがあると対応せざるをえなくなるので、その時には株価の下落が心配です。


円安・円高はどうやって決まるの?

ニュースなどで円高や円安などの円相場の説明をしている最中に、数字がどんどん変わっているのを見たことがありますか?

円やドルを含めた通貨は、週末以外は四六時中変動しています。

なぜ変動するかと言うと、通貨は市場で売買されているからです。

しかも、今ではネットを通じて世界中で取引ができるので、、日本が真夜中であっても為替レートが変動しています。


円の値段が上下する理由

これは、需要と供給の関係です。

人気が高くなると価値が高くなるということです。

需要が増えれば円高になって、ドルの人気が高くなればドル高になります。

ドル高になると相対的に円は安くなるので「円高ドル安」という言い方をします。


円の需要が増えるとは?

日本の自動車は、アメリカで人気がとても高くよく売れています。

アメリカで売れた日本車は、もちろんのようにドルで支払われます。

そうすると、日本の自動車会社にはドルが増えます

しかし、自動車を作るための日本国内の部品メーカーへの支払いはドルでする事は基本的にはできません

だから、アメリカで得たドルを円に変えなければいけません

大量の円が必要になるので、円の需要が増えるということです。

自動車だけではなくて、日本からの輸出の企業が多くなると同じような流れができるので、円の需要がもっともっと高まるので円高になるんですね。


その他の通貨の変動の理由

その他にも通貨を売買するだけで利益を得ようとする人たちがいます。

投資家ですね。

「これからドルが値上がりするぞ」となれば、ドルの需要が高まって円安ドル高の流れになります。

東日本大震災のときには、「保険会社が海外に投資しているお金を保険の支払いのために円に変える需要が増えるのではないか?」という予測で、大幅に円高になることもありました。

日々の経済ニュースなども円高になる要因などになるため、注目しておいた方が投資が楽に進む時もあります。


まとめ

今回は、円高・円安について話をしてきました。

私たちの生活にとっては、円高になれば海外旅行が安くなったりもするので、円高になってほしいという人も多いです。

しかし、円高は日本企業が苦しくなるので、長い目でみれば円安が良かったりもします。

そして、為替は安定していることが1番なんですが、その時々によって有利になったり不利になったりするので、十分に理解しておきましょう。

今日も、読んでいただきありがとうございました。