こんにちは、Centです。
今回は、国の事情が株価を動かす第3弾として、インド、ロシア、ブラジルの経済について話していこうと思います。
アメリカのニュースはどんどん日本に入ってきますが、最近だと中国の情報も入って来やすくなりましたよね。
しかし、インドやロシアブラジルなどのちょっと離れた地域になると、全然情報が入って来ませんよね?そうは言っても、完全に無視する事は絶対にできません。
今回は、この3カ国の株価が動く要因について深掘りしていきたいと思います。
なぜこの3カ国を選んでいるかというと、BRICs(ブリックス)です。
BRICsは、ゴールドマン・サックスが2003年秋ごろに投資家向けにまとまったレポートでこの言葉を使い、経済発展の著しいブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国の頭文字をとった造語です。
これを知れば、投資が有利になる。
それでは今日もお付き合い下さい。
インドはインフラ整備がすごい
まず、インド市場を語る上でインドの転機について話していこうと思います。
インドは、1990年代半ばから2000年代後半にかけて、BRICsの一員として高い経済成長を遂げてきました。
発展の裏側にはある出来事がありました。
イラク
インドの転機は、イラクによるクウェート侵略の後に断行された、産業規制の緩和などの経済改革です。
この改革によって海外からの投資を集めることに成功し、高い経済成長を実現することとなりました。
インドの強みは、英語力に長けた低コストの人材を提供できる強みを生かしたことです。
そして、最先端のIT産業が大きく成長していきます。
だから、世界中の大企業の重役にインド人が抜擢されるケースというのがこの時期を境に増えてきました。
世界の重役はインド人だらけ
インド人がどれだけ凄いか?という話をしていきますが、名だたる世界の大企業の重役は現在インド人だらけになっています。
世界の大企業の重役に日本人が採用されるケースはほとんどありませんが、どれだけ凄いか見ていきましょう。
それでは、紹介していきたいと思います。
ソフトバンク:ニケシュ・アローラ氏(Nikesh Arora)
ニケシュ・アローラ氏(Nikesh Arora)は、2004年Google入社をし、その後Googleの事実上No.2となる。
そして、2015年6月ソフトバンク代表取締役副社長およびヤフー取締役会長就任を果たしています。
Microsoft:サティア・ナデラ氏(Satya Nadella)
サティア・ナデラ氏(Satya Nadella)は、1992年マイクロソフト入社
2014年2月マイクロソフトCEOに就任しています。
初代:ビル・ゲイツ(アメリカ)
2代:スティーブ・バルマー(アメリカ)
3代:サヤト・ナデラ(インド)
Master card -アジェイ・バンガ氏(Ajay Banga)
アジェイ・バンガ氏(Ajay Banga)は、2009年マスターカード入社をし、2010年マスターカードCEO就任しています。
ドイツ銀行 -アンシュ・ジェイン氏(Anshu Jain)
アンシュ・ジェイン氏(Anshu Jain)は、1995年メリルリンチからドイツ銀行に移籍、2012年ドイツ人のユルゲン・フィッチェンとともに共同頭取兼CEO就任しました。
凄すぎインド人の活躍
今挙げた方々は、ごく一部です。
他にも多くの企業で、インド人の重役の採用が目立っています。
重役についているという事は、世界中の企業がインドに注目してインド市場を狙っているということの表れでもあります。
インド市場は、近い未来世界のビジネスの中心になっていくのかもしれませんね。
2011年以降
2011年以降のインドは、高インフレを背景にして金融の引き締め政策を維持しなければいけなくなりました。
それが、消費や企業活動の停滞を招いてしまい軟調に推移することになります。
このような状況を打開するために、2012年4月から五箇年計画を打ち出し、インフラ投資に総額1兆ドルを投じると発表しました。
そして、海外からの投資拡大に成功しています。
中長期目線でみても、インドの成長余力はとても大きいので世界経済を考えていく上で目が離せません。
そして、中国の人口上回る見通しが出ており、2020年代には人口ボーナス期に突入する予定です。
人口ボーナスとは?
非労働人口(14歳以下+65歳以上の人口)に対する労働力人口(15歳から64歳)の割合が2倍を超える期間を指しています。
人口ボーナス期に突入すると、生産年齢人口が増加することで消費が拡大していくので、経済の成長速度が加速すると言われています。
インド市場では次の3点について注目するべきです。
- 人口増加に伴う消費拡大
- 海外からの投資拡大
- 大規模なインフラ整備を軸に行成長が継続する
世界中の金融機関が、今後もインド市場は持続的な経済成長を予想しています。
ロシアは新経済の出来に注目
ロシアがBRICsの一員として注目され始めたのは、プーチン大統領が就任した2003年ごろからです。
国内の分離主義勢力を排除して、反政権の新興財閥の解体を進めました。
そして、マスコミを統制し、ロシアに精神的な安定をもたらしました。
1998年に起きたルーブルの暴落や国債の債務不履行、いわゆるロシア危機によってロシアはボロボロになっていました。
しかしその後、ロシア危機のときの通貨切り下げが国内商品の競争力を向上させ、国内メーカーの生産が大きく改善されていきました。
天然資源
知っている人も多いと思いますが、ロシアは天然資源に恵まれた国です。
豊富な埋蔵量を誇る石油や天然ガスの輸出が天然資源価格の上昇にも後押しされて、2000年から2008年までGDPの成長率は平均7%以上を記録しました。
リーマンショック
2008年に起きたリーマンショックによって、原油価格や需要の低下とともに景気は悪化してしまい、2009年にはGDP成長− 7.8%になってしまいます。
2012年5月に、プーチン氏が再び大統領に返り咲き、新経済確立に向けた数値目標として、設備投資の大GDP比を20%から25%へ引き上げました。
さらには、資源に依存していたロシア経済からの脱却を図り、ハイテク製品への対GDP比を30%に引き上げることなどを掲げました。
WTO加入
2012年8月には、WTO (世界貿易機関)加盟が実現。
貿易障壁の削減や投資環境の改善などが急速に進みました。
コロナショックなどによって原油価格が暴落し、ロシア経済に大きな打撃を与えたと言われていますが、既に産業構造の現代化を目指していて、ロシア国内での経済環境に変化が出てきています。
今後、ロシア経済が伸びてくる日も近いかもしれません。
ブラジル
ブラジルの魅力は、2014年のサッカーワールドカップや、2016年のリオデジャネイロ夏季オリンピックといった大型イベントが行われたことです。
しかし、このようなイベントを経たとはいえ、まだまだブラジルの交通インフラや電力供給はとても軟弱であって、まだまだ改善しなければいけないことが山積みです。
14年のサッカーワールドカップに向けて工事が開始されていた高速鉄道は、伸びに伸びて2020年の完成という見込みでしたが、建設の資金がショートし、工事は凍結したままです。
ブラジルの経済見通しは明るい
ブラジルは、現在人口ボーナス期に入っていて2040年頃まではそれが続くと考えられています。
先ほども言った通り、人口ボーナス期には経済がどんどん発展するとされていてブラジルの強みである鉄鉱石や原油などの鉱物資源の産出国であることと、穀物や食肉の一大産出国であるこも後押しをするでしょう。
インドほどの大きな伸びは無いものの、今後のブラジルの経済が発展して大きく世界を変える時も来るかもしれません。
まとめ
今回は、インド、ロシア、ブラジルについて話をしてきました。
インドは、経済発展とともに人口ボーナス、優秀な人材の増加などで、これからさらに伸びていく可能性があります。
ロシアは、資源国からの脱出が今後経済発展をしていくかどうかのカギを握っているでしょう。
ブラジルは、国内のインフラ整備などが整って経済が安定してくれば、一気に伸びてくる可能性を秘めています。
大まかでいいので、このように各国と地域の抱える問題などのポイントを押さえておけば、投資で有利になる事は間違いないでしょう。
さらに、この地域のニュースなどは今後増えていくことになると思うので、チェックしておいて損はありません。
次回は、オーストラリア、アフリカ、トルコについて話をしていきたいと思います。
今日も、読んでいただきありがとうございました。