こんにちは、セントです。
今回は、「空売り」と言うワードについての解説第二弾として「空売り比率」の解説をしていきたいと思います。
ここだけの話、テレビで解説しているアナリストも間違っている発言をしている人がいたので、プロでも間違うんだから、初心者も間違って覚えている人や、そもそも何それ?って人もいると思うので、解説していこうと思いました。
2013年に空売り比率に関する2つの制度改正の影響で、空売り比率は高くなりやすくなっています。また、空売り比率は将来買戻しされるポテンシャルを表すものではありませんので注意が必要です。
それでは、解説していきますね!
空売り比率とは
最近、マーケットアナリストなどが「空売り比率が高まっているから株式市場は反転する」といったコメントをしているのをよく耳にしますが、おそらくこのようなコメントをしている人は空売り比率の定義を勘違いして解釈しているはずです。
「出来高に対して信用売り残がどれくらい残っているか」と思っている人が多く見受けられますが、それは間違いで、東証が公表している空売り比率とは、
「1日の売り注文合計(売買代金)に占める空売りの比率」
とされています。
計算方法は、
一日の売り注文を「現物の売り」と「信用の売り(空売り)」に分けます。
合計の売り注文の金額(=売買代金)に対して「信用売り(空売り)」の金額のがどのくらいの割合かを計算します。
計算式にするとこのような形です。
空売り比率=信用売り金額÷合計売り金額(=売買代金)×100
計算は苦手って人もいると思うので、簡単にいうと一日の売りの中で、空売りの割合はどのくらいなの?ということです。
だから、たくさん売られたかどうかは別問題なんですよねぇww
それでもなんとなく空売り比率が高いと将来買い戻される株式が多くなるというイメージで、株価の底入れの目安になりそうな気もしますが、実際には違うので注意が必要なんです。
空売り比率の上昇は2つの制度変更が原因
空売り比率は東証が公表する空売り(価格規制あり)と空売り(価格規制なし)の合計から算出しています。
アベノミクスにより株価が歴史的安値から反転したことが要因と考えられます。
大底からの回復局面の初期段階では空売りが減少するのが一般的です。
そして、2013年11月以降は右肩上がりで空売り比率が上昇していますが、この前後で「空売り」に関してすごく重要な制度改正が2つ行われていたんです。
空売りに関する制度変更1
信用取引で1日何回転でも売買が可能になった
2013年1月から信用取引の証拠金規制が緩和されたので、まえは「信用買い→売り」で決済しても証拠金を使いまわすことはできませんでしたが、1日何回転でも売買できるようになりました。
つまり信用取引であれば無制限に何度でも売買が可能となったので、売買代金に占める信用取引の割合は増加しています。
これにより「信用売り→買戻し→信用売り→買戻し」を繰り返して行った場合、売買代金に占める信用売りの割合が高くなることから、空売り比率を高める原因となっています。
ここから、スキャルピングの手法ができたわけですね^^
空売りに関する制度変更2
空売り規制の緩和
2013年11月5日に空売り規制の緩和が行われました。
従来は50単元超の空売りについて、直近公表価格以下の価格での発注(成行含む)が禁止されていましたが、改正後は当日基準値段から10%以上下落した銘柄以外は規制されないこととなりました。
イメージは、以前は直近価格より少し上で指値をするしかありませんでしたが、改正後は現物の注文と同様に特に何も気にすることなく空売りの注文を出せるようになったんです。
これによって、空売りがすごく便利になりました。
この改正は空売りの増加に大きく影響を与えていると考えられますよね。
ちょうど制度改正の直後から空売り比率が大きく上昇して、その後右肩上がりとなっています。
結局どうやって使うの?
2013年より以前は、カラ売り比率が30%を越えると底値圏で下落基調から反転し買い場、20%を下回ると売り場なんて言われていたんです。
信用取引で何回でも空売りができるようになってから、40%を超えてきた場合、目安として他のテクニカル分析と組み合わせたりするのがいいでしょうね。
カラ売り比率単体では、機能しにくくなってきていますね。
まとめ
現在東証が公表している空売り比率は、必ずしも将来買戻しされるということではありません。
売り残などとゴッチャになりやすい言葉なので、しっかり理解しテクニカル分析と組み合わせて、一種の目安として注目していきましょう。
もちろん、急激な異常値になったら、チャンス到来かもしれませんね!
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投資において、必ず儲かることは100%ありえません。
騙されないように、たくさんの知識をつけていきましょうね!
今日も、ブログを読んでいただきありがとうございました。