こんにちは、Centです。
今回は、「銘柄選びの大前提」について話をしていこうと思います。
1、つぶれない会社を選ぶ
→財務面での安定性
2、利益・配当が安定している会社を選ぶ
→収益面での安定性
以上の、2点のみです☺️
先日、友人から
「株の銘柄はどうやって選ぶの?」
「どんな銘柄を売買していいかわからない」
ということを聞かれたので、どのように銘柄を選べば良いのか?話していこうと思います。
こんなふうに、銘柄選びについて聞かれたのは、1度や2度ではありません。
投資を始めた頃には、必ず気になることだと思います。
だからTwitterなどの、話題になっている銘柄を売買して大やけどをする初心者投資家の人たちをよく見かけます。
銘柄を選別するのは基本的には、自分の力で選別できるようにならないといけません。
それではどのように銘柄を選んでいけばいいのか?特別に、Cent流を伝えたいと思います。
途中に、用語解説などが入りますが、もう知ってる人は飛ばして読んでいただいて構いません。
それでは今日も、学んでいきましょう!
銘柄選別の第一条件
長い期間をかけて、投資を行う場合には、投資対象の企業の「安定性と永続性」がとても重要な要素になります。
だから結論で話したように、つぶれない会社を選ぶことが大前提となります。
この大前提から導き出される第一の選別基準は、「投資対象を東証1部上場企業に限定する」と言うものです。
東証1部上場企業でも潰れる会社は、もちろんありますが、東証2部上場企業とか新興市場に上場している企業よりは圧倒的に倒産リスクは少ないものです。
さらに、最近の傾向として「赤字上場」もすごく目立ってきているのも気になるところです。
ますます、新興株式の会社は危なくなってきている感じがします。
ところで、東証1部上場企業は、その他の企業に比べて公表される会計情報の質がとても高いです。
そういったことから、私は投資対象を基本的に東証1部上場企業に限定をしています。
銘柄選別の第二条件
投資対象「国際優良企業と財務優良企業に限定」することをお勧めします。
それぞれの、企業の1株当たりの純資産の額や、自己資本比率を用いることで「つぶれない会社」を選んでいきます。
そして「大前提2」の、利益・配当が安定している会社を選んでいくと言う事ですが、つぶれない会社を調べた後で、業績推移・配当額個別に調べて選別をして行きます。
つぶれない会社については、業績推移・配当額を個別に調べて選別をしていくわけです。
選別の仕方については、後ほど説明しますが、この流れをまずは頭に入れておきましょう!
そして、売買前に、買値と売値をしっかりと設定してから、作戦を実行していくことが重要です。
基本的な用語の解説
用語解説を、簡単にしていきます。
知っている人は、飛ばして読んでもらって構いませんよ。
ちょっと自信がない人は、確認のために、軽く読んでみましょう!
1株当たりの純資産(BPS)
BPS(ビーピーエス:Book-value Per Share)は、日本語では「1株当たりの純資産」や「1株当たりの株式資本」と訳されます。
純資産とは、貸借対照表において資産から負債を差し引いたものを指し、負債によって一時的に増えているように見えるものではなく、会社にとっての純粋な資産を意味している。
簡単に言うと、あなたが、1000万円の貯金があって、200万円の借金があれば、純資産は800万円ってことでね☺️
それを、発行株式数で割れば、1株当たりの純資産(本当の価値)がわかるってことですね!
株価純資産倍率(PBR)
PBR(ピービーアール:Price Book-value Ratio)は、株価が1株当たり純資産(BPS:Book value Per Share)の何倍まで買われているか?をみるためのものです。
PBR = 株価 / BPS
PBRの数値は、低いほうが割安と判断されます。
PBR=1倍が株価の底値のひとつの目安(株価と資産価値が同じ)とされてきました。
とはいえ、近年は長い間1倍を下回ったままの銘柄も多くなってきて、必ずしもPBRの1倍割れだけを底値の判断基準とすることはできなくなっています。
自己資本比率
企業が調達したお金の中で、自己資本は返済義務がありませんが、銀行等からの借入金である他人資本には返済義務があります。
したがって、自己資本比率が高いほどその会社は返済義務のない資本を多く元手に事業を行っているため経営が安定してることを意味します。
借金が多すぎたら、気をつけようってことですね。
1株当たりの当期純利益(EPS)
EPS(イーピーエス:Earnings Per Share)は、1株あたりの利益額で収益性を見る指標。株式市場が企業を評価する指標の1つです。
EPS = 税引後当期利益 / 発行済み株式数
EPSは1株当たりの指標のため、株式分割などによって大きく変化する。他社と比較する際も、発行株式数を考慮する必要がある。
株価純利益率(PER)
PER(Price Earnings Ratio:株価収益率)というのは、会社の利益と株価の関係を表していて、割安性を測ることができます。一般的に、『PERが低ければ低いほど、会社が稼ぐ利益に対して株価が割安である』といえます。
PER(倍) = 株価 / EPS
PERを使う上で気をつけたいことは、「PERが低いからこの株は割安だ!とPERだけで投資判断するのではなく、後に紹介する他の指標も参考にして総合判断をすること」です。
自己資本利益率(ROE)
自己資本利益率(ROE:Return on Equity)とは、自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の指標です。
企業の収益性判断の指標として、また株式投資の指標として重要視されています。
その会社の大きさに見合った、利益が出ているかどうか?と言うことです。
小さな会社が、利益を1億円出したら、すごいですが、トヨタや、ソニーなどの会社が、1億円の利益でしたとなったら、少なすぎってことですね。。。
ROE(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
一般的には、ROEが10~20%程度であれば優良企業であると判断されます。
用語のまとめ
❶資産価値から安全性をみる
→BPS、PBR
❷利益から安全性を見る
→EPS、PER
❸財務面
→自己資本比率
❹収益性
→ROE
銘柄を選ぶ選別の3ステップ
銘柄を選ぶための、3ステップを見ていきましょう。
第1段階
・グローバルな優良企業選ぶ
第2段階
・財務優良企業を選ぶ
第3段階
・長期的な資産運用に適した20銘柄程度に絞り込む
こんな風に絞り込んだ「20銘柄程度の銘柄」をずっと追いかけていきながら、売買基準に到達したら実際のトレードをしていきます。
株式投資初心者の人は、どんどん新しい銘柄を探していきますが、実は株式投資の投資対象の銘柄と言うのは、新しいものを選ぶ必要は全くないです。
むしろ、いろいろな銘柄に目移りをしているようなうちは、なかなか投資で結果が残せないことが多いです。
自分が、この会社は優良企業だと選定した企業が20銘柄位あれば十分で、その選んだ企業とじっくり向き合って投資をした方が、良い投資結果が生まれやすいです。
長い期間、その銘柄の動きに注目していれば、株価の値動きの癖、企業の特性などもよくわかってきて、より利益を出すのが容易になってくるでしょう。
次のパートでは、実際にどのように優良企業を選別していくのか解説していきます。
グローバルな優良企業の選別基準
銘柄を選ぶと言う事は、自分の中に明確な基準がなければ、銘柄を選ぶことができません。
そこで、私が考えている基準を教えたいと思います。
・グローバル度
・海外売上高比率が30%以上の企業
・注目度(人気)
・1日の平均の売買代金が30億円以上の企業
・財務安全度
・BPSが500円以上で、自己資本比率が20%以上
グローバル度
グローバルなビジネスを展開しているかどうかは、イメージだけではなくて、実際の数字で確認することが重要です。
数字を見て選べば、自分の感情などがなくなり、客観的な選別になるからです。
指標としては、海外の売上高を見ます。
この海外の売上高が、この企業のすべての売り上げに占める割合が「30%以上」というのが、国際企業であると考えています。
補足:30%以上にする理由
売上総額に占める海外売上高の割合を、50%以上にしてしまうと、日本企業にしては基準のハードルが高すぎると考えました。
また10%や、20%では、売り上げに対する比率が低すぎると考えているので、30%と言う数字を採用しています。
もちろん、あなたが研究をしていって、オリジナルに、この数字を上下させることは、ありだと思います。
人気があるかどうか
グローバルな優良な企業であれば、世界に名が通っているわけですから知名度も高いはずです。
そこで、人気があるかどうかという基準で考えていきたいと思います。
自分では知名度が高いと思っていても、他の人に聞いたら聞いたことがないと言われるかもしれません。
そこで人気があるかどうか、知名度があるかどうか確認するために、株式市場における1日の売買代金を見ることにしています。
毎年、一年間のデータをとって、1日平均の売買代金が概算で30億円以上だったものを知名度の高い企業と考えています。
投資資金は無限にあるわけではありませんので、投資対象企業数があまりたくさんあっても、あまり意味がないです。
だから最終的な対象企業を30社ぐらい絞り込めるように、30億円以上と言う基準をつくりました。
財務が安定しているかどうか
財務安定性の指標としては、BPSと簿価総額、自己資本比率を見ていきます。
1、BPSによる選別
過去の分析成果や経験から、BPSの値が500円以下に満たない企業と言うのは、BPS 500円以上の企業に比べて、大きな赤字を計上するなどの、経営難に陥るリスクが高いことがわかっています。
そこで基準として、BPSの値が500円未満の企業は対象外としています。
2、簿価総額による選別
簿価総額という言葉を、初めて聞いた人もいるかもしれません。
「ぼか」と読みます。
BPSと言うのは、純資産額÷発行株式総数で算出される指標なので、発行株式総数が変わってしまうとその影響受けて値が変化してしまいます。
優良企業の場合発行済株式総数が非常に多いので、この影響を無くして、企業の内部保留の規模を直接的に把握する必要があると考えられます。
そこで、優良企業の財務安全度の選別基準に簿価総額を使っています。
時価総額を使っている人がいますが、時価総額が株価の影響を受ける指標だから私は使っていません。
リアルタイムでの「業績」や「人気」というのを株価は反映していますが、財務の安全度という意味からは少し離れてしまいます。
だから、株価の影響受けないので、簿価総額を財務安全性の指標として取り入れています。
3、自己資本比率による選別
倒産する企業は、予兆があると言われています。
それは、自己資本比率がどんどん低くなってしまうことです。
自己資本比率がどんどん低くなると言う事は、借金が増えていっていると言う状態です。
逆に言えば、自己資本比率がある程度高ければ、業績が多少悪くなっても、銀行は追加融資を検討してくれます。
一時的に業績が悪化したからといって、会社が潰れてしまっては、誰の利益にもなりません。
むしろ、東証1部上場企業の場合は、不利益になる人がすごく多くなってしまう事もあって、健全な財務体質のときには、銀行は積極的に融資をします。
融資があるうちは、企業が潰れません。
このような理由から、財務の安全性の指標として、自己資本比率を見るようにしています。
自己資本比率は、基本的には高ければ高いほど財務的に安全性が高いと言えるんですが、、、
どのくらいあればいいのかというのが問題なんです。
製造業等は、金額的にもかなり高い水準の設備投資が必要になってきますから、どうしても銀行からの融資などの「借入」に頼ることになります。
そうなると、製造業は基本的には自己資本比率はあまり高くはなりません。
このようなことから、製造業の場合、自己資本比率が40%前後であればかなり優良と言えるでしょう。
逆に、自己資本比率が20%を切ってしまうと、製造業といえども危険なラインに入ってきます。
だから、自己資本比率が20%未満の企業は対象外としています。
安全指数
財務が安定しているかどうかの3つの項目から、簿価総額と、自己資本比をかけた数字を財務安全性を表す指標として、安全指数と勝手に名前をつけています。
安全指数 =
簿価総額 × 自己資本比率 / 100
まとめ
今回は、どのように銘柄を選べばいいのかと言うことをテーマに話をしてきました。
今回話をしてきた銘柄の選別方法は「グローバルな優良企業」「財務が安定しているかどうか?」「つぶれない会社かどうか?」についての銘柄選別方法です。
グローバルな優良企業は、25銘柄程度はピックアップできると思います。
また、財務が安定している企業をピックアップして、安全指数の上位35銘柄程度選びます。
このようにピックアップすると、約60銘柄の優良企業が出てくると思います。
そこで、また別の機会に、業績の推移・高配当から、この60銘柄から、さらに絞っていく、「銘柄選別の基準」を、話していこうと思います。
この60銘柄程度から、さらに絞り込んで、20銘柄程度にまで絞り込んでみます。
銘柄の絞り方については、記事が出来次第、この記事の下にリンクとして貼ろうと思っています。
それまでに、ぜひあなた自身で、銘柄を選別してみて下さい。
それではまた、お会いしましょう。