こんにちは、セントです。
今回は、株式投資初心者が陥りやすい株主優待目的で株を買うと、実は損をしやすいんですよという話です。
株主優待って人気ですよね。
テレビとか、雑誌などで取り上げられて、話題になることも多いので、株式投資初心者は、スタートから株主優待を目的で始める人も多いと言われています。
生活のほぼ全てを株主優待で過ごしている、桐谷さんのように、すごく特をするようなテレビの伝え方があります。
しかし、投資家として「ちょっと、まった」と警鐘を鳴らしたいところです。
気持ちは、わからなくはないですが、投資をした結果何かがもらえるのは嬉しいものですよね。
しかし、株主優待のマイナス面もしっかりと知った上で、株式投資をしましょう。
今日は、その辺の話を深掘りしていきたいと思います。
株主優待は本当にお得なのか?
「株主優待」という名前から、『株主様に特別に』というイメージを持ってしまいますが、株式というものの仕組みについて話していきます。
10,000円の株があったとします。その会社が、500円の優待券を株主に配った場合、どうなると思いますか?
実は、9,500円に株価は下がってしまうんです。(あくまでも、理論上の話です)
これは、言い方を変えると、利益の中から、お金を配っているのと同じなので、コストがかかって利益が減るのと同じ話です。
その分株価が下がってしまうため、優待をもらっても実質的には何の得もしていないことになります。
どうせなら、配当金という形で、現金でもらった方が得なんです。
優待は、企業にとってもデメリット
優待というのは、企業にとってもデメリットが多いというのは、知っていますか?
えっ!?何で?
という人も多いかもしれませんが、「売り上げ粗利率」簡単にいえば、本当はあげなくてもいいものを、株主を増やしたいが為に無理に優待をあげているわけですね。
だから、その分売り上げを上げて、利益を増やさなくてはいけないんですね。
それが大きな会社なら、何億円も優待を発行するわけですから、何十億、何百億と売り上げを増やさないといけないんですね。
特に飲食業界や百貨店業界などは、売り上げの落ち込みが問題視されているので、優待の為にリスクを大きくしているのも確かです。
株主優待は、会社にとってリスクだけど優待をやめたら、株主優待目的の人たちがその会社の株式を売ってしまう為、辞めるに辞められない悪循環になっています。
優待株主が大損した日本航空(JAL)
株主優待目的で株を買う人は、優待が目的なので基本的に株価が下がって、含み損になっていても損切りをしようとしません。
株を始めた時には、株を売買して利益を上げようと思っていたはずなのに、株価が下がって含み損が増えてくると、いつの間にか「優待があるから、株価が下がっても問題ない」と自分の中で納得してしまう人が多すぎますね。
そんな人たちに、こんな話をしておきたいと思います。
2010年のことでした。
日本航空(JAL)の話です。
日本航空も株主優待券を発行していました。
内容は株主には、航空券を半額でゲットできる優待を発行していて、当時はすごく人気の高い銘柄でした。
しかし、日本航空が破綻するずっと前から、ジャンボジェットのリース料や、退職金の積み立て不足などの問題により、キャッシュが回らなくなって債務超過に陥ってしまっているニュースはたくさんありました。
しかし、どんどん株価が下落していく中で、株主優待目的の株主達は、「JALなんて大きな会社はどうせ破綻しそうになったら、国が助けてくれるでしょ」と思っていました。
決算書もどんどん数字が悪くなっていったにも関わらず。。。
結果はみんなが知るとおり、破綻をして法的整理が行われて、株券は紙切れになってしまいました。
株主優待目的で損切りをしない個人投資家達は、優待の割引券をもらう為だけに、投資金を失ってしまうことになりました。
まとめ
今回は、株式投資初心者が陥りやすい株主優待目的で株を買うと、実は損をしやすいんですよという話をしてきました。
投資において、まずは株主優待は、この3つを投資初心者には学んでいただきたいところです。
- 実はそんなにお得ではないんですよと言うこと。
- 企業も、かなりのリスクを増やす行動であること。
- どんなに大きな会社でも倒産のリスクがあること。
自分が投資をしている会社の動向は、しっかりとチェックしておかなければいけないです。
そして、損切りは必ず必要なので、損切りをしてまた流れがある銘柄に投資をするようにしましょう。
みなさんの、投資のヒントになれば幸いです。
今日もブログを読んでいただき、ありがとうございました。